和漢養生「ストレス・イライラ・不安」

目次
東洋医学で考える「ストレス・イライラ・不安」の原因
東洋医学では、心と体は密接に関係していて、心の乱れは体のエネルギーの流れにも影響を与えると考えます。
- ストレスやイライラは、体の中のエネルギーの流れ(気の流れ)が滞ることが原因とされます。
- この流れがスムーズでないと、気持ちがモヤモヤしたり、イライラ、不安が強くなります。
- また、長く続くストレスは体の「元気(エネルギー)」や「栄養(血)」を消耗し、体や心の疲れを引き起こします。
対処療法
1.経穴指圧(ツボ押し)
心を落ち着け、気の流れを整えるツボを紹介します。
- 内関(ないかん)
手首の内側、中央のシワから指3本分上。ストレスや不安を和らげる効果があります。 - 合谷(ごうこく)
手の甲、親指と人差し指の間のくぼみ。全身の気の流れを良くし、緊張やイライラに効きます。 - 神門(しんもん)
手首の小指側、内側のシワのところ。心を落ち着けるための重要なツボです。 - 太衝(たいしょう)
足の甲、親指と人差し指の間の少しくぼんだ所。ストレスやイライラの解消に役立ちます。
ツボは、指の腹でゆっくり痛気持ちいい程度に押し、3秒ほど押してゆっくり離すのを繰り返してください。
2.生活養生(生活習慣の改善)
- 十分な睡眠をとる
体と心の疲れを癒すために大切です。 - 適度な運動をする
散歩や軽いストレッチで気分がリフレッシュします。 - 深呼吸や瞑想を取り入れる
ゆっくり呼吸して心を落ち着ける習慣を持つと効果的。 - リラックスできる時間を意識的に作る
趣味や好きなことに集中する時間を増やしましょう。 - 規則正しい生活を心がける
食事や睡眠のリズムを整えることが気持ちの安定につながります。
3.食養生(食事で体を整える)
- 気持ちを安定させる食材を積極的にとる
豆類、ナッツ、根菜類、穀物、緑黄色野菜などが体を元気にします。 - ビタミンB群を含む食材
豚肉、卵、魚、玄米などは神経の働きを助け、ストレス耐性を高めます。 - カフェインや刺激物は控えめに
過剰にとるとイライラを助長することがあります。 - 温かい飲み物や食事を心がける
体を温めて気の巡りを良くします。
4.セルフケア
- 軽いストレッチやヨガ
体の緊張をほぐし、心もリラックスします。 - お風呂にゆっくりつかる
ぬるめのお湯で血流を良くし、リラックス効果を高めます。 - 自然の中で過ごす時間を持つ
緑や水のある場所は心の安定に効果的です。

まとめ
東洋医学では、ストレスやイライラ、不安は「体の中のエネルギーの流れの滞り」と「心と体のバランスの乱れ」が原因と考えます。
ツボ押しや深呼吸、生活習慣の見直し、食事の工夫で心身を整えることが大切です。