アーユルヴェーダ式、心身共に揺らぎがちな秋の過ごし方とは?
連日の暑さの中、ふと訪れる朝晩の涼しさ。空を見上げると雲が流れるような絵を描き、少しずつ日が暮れるタイミングが早くなる。
「ようやく秋がやってきたか…」
夏の終わりを肌で感じ、少し寂しさも覚える人もいるのではないでしょうか。そんな季節の変わり目はどこか心がしんみりしたり、体調も少し揺らぎがち。
それもそのはず。
アーユルヴェーダの観点において、秋は心身共に揺らぎがちな季節と言われています。この記事ではアーユルヴェーダの知恵を取り入れて、心と体のバランスが乱れがちな秋の過ごし方をご紹介します。
秋とドーシャの関係
アーユルヴェーダでは体質を「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つに分類しています。
その中で、秋は火のエネルギーである「ピッタ」と、風のエネルギーである「ヴァータ」が深く関わります。
ただし、秋とひとくくりにしても、初秋と晩秋では気温が大きく変わるように、影響を受けるドーシャも以下のように変わるのです。
- 初秋…ピッタ
- 晩秋…ヴァータ
では、心と体にはどのような影響があるのか、それぞれ具体的に見ていきましょう。
ピッタの乱れ〜初秋〜
アーユルヴェーダでは初秋(〜10月半ば)はピッタが乱れると言われています。
夏が終わりに近づき、秋の訪れを感じる初秋は1日の寒暖差が激しく、肌寒く感じる日もありますね。
しかし体には夏の暑さが残っているため、ピッタが増えていることが多いです。
ピッタは消化を司るドーシャのため、バランスが崩れると以下の症状が引き起こしやすくなります。
- 消化不良
- 下痢
- 胃炎
- 口内炎
- 発疹・湿疹
心の面では感情の消化もスムーズにいかなくなり、心がナーバスになることもあるでしょう。
ヴァータの乱れ〜晩秋〜
季節が晩秋(10月半ば〜)に差し掛かると、ヴァータが乱れやすくなります。
空気が乾燥すると同時に肌も乾燥し、体内の水分量が減ってくることを感じませんか?
よって、晩秋になりヴァータが増えると以下の症状が現れやすくなります。
- 冷え性
- 便秘
- 乾燥肌
- 不眠
また、ヴァータは自律神経を司るドーシャとなるため、不安、恐怖心、心配性と、心が不安定になりがちです。
アーユルヴェーダ的、秋の過ごし方
ここからは初秋〜晩秋にかけて乱れがちなドーシャの整え方、そして快適な秋の過ごし方をご紹介します。
初秋に取り入れたいライフスタイル
まだまだ体に暑さが残る初秋はピッタが増えやすくなるため、胃腸に優しい食生活を行うと良いでしょう。刺激物や辛いものはなるべく避けるようにすると良いですね。
また、炎天下での運動や、心拍数が極端に上がるような激しい運動も控えましょう。室内でヨガやピラティスは体への負担も少なく、効果的と言えます。
晩秋に取り入れたいライフスタイル
冬の兆しを感じる晩秋。この時期は冷えや乾燥で体調を崩したり、風邪を引いたりと心身共に不安定になりがちです。よって、外側と内側、両方の面で体を温めることが大切です。
また、ヴァータは「軽さ」を象徴するドーシャであるため、重さのあるオイルを使用してマッサージを行うことで、ヴァータを整える効果があります。ゆったりとした気持ちでセルフマッサージを行うことで、心身共にあたたまるでしょう。
まとめ
夏から秋への移り変わりは、心身共に揺らぎがちですね。
そこで、アーユルヴェーダの知恵を取り入れて快適な秋の過ごし方をご紹介しました。寒さが本格的になる前に夏の疲れをしっかり取って、心地良く秋を過ごしましょう!